漏らした覚えがないのに床が濡れているとなんだか気持ち悪いですよね。拭いても拭いても床が濡れている場合は要注意。もしかしたら大きなトラブルに発展してしまうかもしれません。ここでは、トイレの床が濡れているときの対処法や自力修理の成功談・失敗談もまとめています。
まずどんな時にトイレの床が濡れているのかを調べることから始めましょう。その原因ごとに対処法を紹介していきます。
夏などの暑い時期になると決まって床が濡れるという場合に考えられるのが、トイレ内。対応策は、トイレ内の換気を行って涼しい環境を作っておくことです。
結露が発生するのは、トイレ内の気温と便器を流す時に使用する水の温度差が原因です。トイレは、基本的には扉をしめっぱなしにしておくことが多いですが、そうすると夏の暑い時期は、空気がこもって高温になります。それに対し、便器を流す時に使う水は、地下にある配管を通っているため、冷たいまま運ばれてきます。そのため、便座の内側と外側で大きな気温差が生じ、結露が発生してしまうということです。
タンクから水が漏れているようならば、タンクを調べるのが一番です。中でもタンクの底で栓の役割をしているゴムフロートや、給水管から運ばれてきた水を調整するボールタップが原因の可能性が高いので調べてみましょう。
ゴムフロートは、その名の通り、ゴム製でほとんどが黒いゴムでできています。交換した方が良いかどうかの判断は、触ってみて手が黒く汚れるかどうかです。汚れるということは、ゴムが溶けている証拠なので、交換しましょう。
事前に準備するものは、交換する新しいゴムフロートとマイナスドライバー、ビニール手袋の3つ。ホームセンターなどで、数百円で売られています。
ビニール手袋を装着したら、まずはマイナスドライバーを使い、止水栓を閉めます。止水栓を閉めておかないと、タンクの中を空にすることができないので、必ず閉めておきましょう。閉めたらレバーを引いてタンク内の水を抜きます。抜き終わったら、タンクのフタを開けて中からゴムフロートを取り出しましょう。レバーの内側から出ている玉鎖の先とオーバフロー管につながっているのがゴムフロートです。ゴムフロートを外す作業は、簡単なので特に問題はありません。取り外したら、新しいゴムフロートを装着しましょう。あとは、元の手順を行い、最後に止水栓を開いたら完了です。
一方、ボールタップはゴムフロートよりも取り換え作業が難しいですが、自分ですることも可能です。もし難しいと感じたら無理をせず、専門の業者に相談してください。
交換の手順ですが、止水栓を閉めてからタンクの水を抜くところまではゴムフロートの交換と同様です。タンクを空にしたら、給水管を外していきます。タンクの外側にナットがあるので、モンキーレンチなどで外しましょう。外し終わったら、内側からボールタップが外れるので、手で外します。外したボールタップは、使わないので処分しても構いません。
ボールタップを外し終わったら、次は、新しいボールタップを装着していきます。タンクの内側から給水管側へ差し込みますが、この時、パッキンをはめるのを忘れないようにしましょう。パッキンは水漏れ防止に加えて、ナットで固定する際に緩みが生じないようにするためなので、忘れずにはめるようにしてください。ボールタップをはめ終わったら、あとは、外した時と同じ手順で元に戻していくだけです。
最後に止水栓を開いたら、タンク内の水量調整を行わなければなりません。タンク内に目安の高さに印がしてあるので、そこを目安にするか、見当たらない場合は、オーバフロー管の先端から下3cmぐらいがおすすめです。
ゴムフロートやボールタップは、普通に使っていても老朽化で交換する時期がきます。ですので、これらの部品を交換するのは、経年劣化によるケースがほとんどです。
ウォシュレットを使うと温かいお湯が出てきますが、この仕組みには二通りのケースがあります。1つ目は、トイレタンクの水を温水ヒーターで瞬時に温めてお湯を作る方法と、もう1つは、トイレタンクとは別にウォシュレット用の貯湯タンクが内蔵されていて、そこにお湯を貯めておく方法です。この貯湯タンクから水が漏れてしまい濡れてしまうことがあります。
この場合は、メーカーに問い合わせるのがおすすめ。ウォシュレットは、電化製品なので、水漏れがあると危険にさらされるかも知れません。自分で修理をしようとしないで、専門業者やメーカーに相談するようにしましょう。
理由で最も多いのが、タンクそのものの老朽化です。ウォシュレットそのものの寿命が7~10年程度なので、それまでに故障することはあまりありませんが、中には水漏れしてしまうケースもあるようです。ただ、10年もすればコストパフォーマンスの高い商品が安く手に入る可能性もあるので、貯湯タンクを交換するだけでなく、ウォシュレットそのものを交換することも考えた方が良いかもしれません。
ある日、給水管とトイレタンクの間から水漏れが起こりました(我が家は築40年以上の公営住宅です)。とりあえず、止水弁を止めて、トイレを使うときだけ止水弁を開けるという方法でしばらく過ごしていましたが、止水弁を開けると水漏れが起こります。これは自分ではどうにもならないと、業者に修理を依頼しました。まず、給水管を取り換えましたが、これでも水漏れが治まらず、最終的にはトイレの便座を外して床を張り替えるという大がかりな修理になってしまいました。もっと早く修理をお願いしていればよかったです。
あるとき、トイレに入ると、便器と床の間が濡れていることに気づきました。それほどの水漏れではなかったので、自分で対処してみようと思いました。まず、止水弁を止めて、いろいろとチェックしてみたところ、ウォシュレットからの水漏れのようでした。便器からウォシュレットを外して確認してみましたが、とくに部品の劣化や破損は見られず、本体についていたネジやボルトをすべて、締め直してみました。そして止水弁を開いて様子をみてみたら、その日から水漏れがピタリと止まりました。業者を呼ばずに修理ができてよかったです。