トイレで用を足してからしばらくしても、トイレの水が流れ続ける。水洗レバーの位置が元に戻っているのに、流れ続けている場合は、タンク内の部品が劣化していたり、異物が詰まっているなどの原因が考えられます。流れ続ける音が気になるだけでなく、後々の水道代に影響することも。ここではタンク内の部品交換方法など、対処法を紹介しています。
便器の水が止まらない原因として考えられるのは、以下のようなケースが考えられます。
■対処方法
まずはタンクの中を開けてみて水位を確認してみましょう。オーバフロー管と同じ高さまで水位が上がっていて、オーバフロー管から水が溢れているのであれば、ボールタップがきちんと作動していない証拠です。ボールタップを手で動かしてみて緩んでいるようであれば、接続部分を締めてみましょう。ボールタップから出ている浮き球やアームの部分が折れている場合は、新しいものと取り換えなければなりません。
ボールタップ内をきれいに洗うことで再度、利用できる場合もありますが、ボールタップはトイレの水を流す際に、一番、稼働するパーツ。パッキンなどの消耗品などもあるので、新しいものを購入するのがおすすめです。ホームセンターやネット通販ならば、3,000円から5,000円程度で購入できるので、新しいものと取り換えましょう。
■原因
ボールタップの故障の理由として多いのが、ボールタップ内にゴミが詰まってしまうことで、水が止まらなくなってしまうケース。ボールタップには、ストレーナーと呼ばれる網があり、この網がついている場合は、ほとんどゴミがたまりません。しかし、ストレーナーがないものは、水を食い止める弁のところにゴミがたまってしまうのです。
■対処方法
まず、タンクの中を開けてみて下さい。タンクについているレバーの内側から鎖状のものが出ているはず。それが玉鎖です。玉鎖が絡まっているだけであれば、手で絡みをほどくだけで大丈夫です。もし切れている場合は、新しい玉鎖と交換しましょう。メーカーの公式サイトはもちろん、ホームセンターでも購入することが出来ます。
取り換える作業もそこまで難しくありません。タンクを開けて、切れた玉鎖を取り外し、新しいものを装着するだけ。最後に玉鎖の長さを調節してあげましょう。レバーが少し動いただけでは水が流れないように、「遊び」の部分を作ってあげるのがポイントです。
■原因
タンクのレバーとゴムフロートを繋ぐ玉鎖が絡まったり切れていたりすると便器に水が流れ続けることがあります。
玉鎖が切れる原因はいくつか考えられますが、その1つに挙げられるのが経年劣化です。トイレの水を流すたびに、この玉鎖はピンと伸ばした状態になります。ずっと使い続けていると、レバーを回した衝撃で切れてしまうのです。
■対処方法
タンクの上についている手洗い管の接続部分に原因があると、手洗い管からタンクへ水が流れ続けます。手洗い管を固定しているナットを緩めてあげればすぐ取り出すことができ、交換する作業もそれほど難しいものではありませんので、挑戦してみましょう。
また、手洗い管とタンクの接続部分から水が漏れてしまうことケースも。この場合は、ナットをきちんと締めてあげればOKです。
■原因
手洗い管の故障の理由は、タンクのフタの内側にあるパッキンが劣化しているケースがほとんどです。また、手洗い管とタンクの接続部分から水が溢れる場合は、ナットが緩んでしまっていることが考えられます。ちょっとした振動を何度も受けることで徐々にナットが緩んでしまっているのです。
■対処方法
タンク内の水を抜いてからゴムフロートを見てみましょう。ちょっとしたゴミなどが挟まっている場合は、それを取り除きましょう。ゴムフロート自体が劣化している場合は、新しいものと交換しなければなりません。
一番、簡単な確認方法は、ゴムフロート自体を触ってみて、手が黒く汚れるかどうかです。汚れるということは、ゴムの部分が溶けてしまっている証拠なので、新しいものと交換しましょう。
■原因
ゴムフロートとは、タンク内の水が便器へ流れないようにするための栓の役割をしているパーツです。この部分に不具合があると、栓の役割をすることが出来ずに水が流れてしまいます。
ゴムフロートが機能しない理由は、ゴムフロートの劣化がほとんど。一般的なゴムフロートの寿命は5~7年となっています。
■対処方法
オーバーフロー管とは、タンク内の水がたまりすぎてしまった場合に、水を便器へと流すためのパーツです。このオーバーフロー管に不具合があるとタンク内に十分な水がないにもかかわらず、水が便器へと流れていってしまいます。
オーバフロー管の交換は、メーカーごとに種類が様々。また、場合によっては便器を取り外さなければならないこともあり、素人がやるのはおすすめできません。専門の業者に相談するのが良いでしょう。
■原因
オーバフロー管から水が漏れる理由は、オーバフロー管そのものが破損してしまっているケースがほとんどです。途中で折れていたり、裂け目ができていないか確認してみましょう。
■対処方法
浮き球とは、タンク内の水に浮いて上下するパーツ。この浮き球の高さによってボールタップが水を出したり止めたりする調節を行います。ですので、浮き球が機能しないとボールタップが正常に水を出したり止めたりすることが出来ません。
浮き球とボールタップをつなぐアーム部分を見てみましょう。ただ緩んでいるだけならば再度、締めることで浮き球を機能させることができます。しかし、アーム部分が曲がっていたり、折れている場合は、新しいもの取り換えるのがおすすめです。
■原因
浮き球は、トイレの水を流すたびに、上下を繰り返しています。長年、使っていると動作に不具合が生じるのは仕方がありません。つまり、老朽化によるものがほとんどだと言えます。
水道代が高くなっていたのでいろいろ調べたところ、どうやらトイレの水が止まらなくなったようです。水が流れている音は聞こえなかったのですが、タンクの中に水をいっぱいして止水弁を止め、1時間くらいたってから見てみると、タンクの水が空に。タンク内を調べてみると、ゴムフロートが劣化していることが判明。これなら自分で直せると思い、新しいものを購入して交換してみましたが変化なし。違う部品を取り付けると直る可能性もありましたが、それを取り付けるにはタンクを外さなければならないそうで、さすがにタンクを外す勇気がなく、業者さんにお願いすることに……。
夜中、チョロチョロと流れる水の音が気になっていました。キッチン、お風呂、洗面所と調べて、最後にたどりついたのがトイレ。便器の中に、少量ながら水が流れ続けているのが確認できました。とりあえず止水弁を止めて、タンクの中を調べてみると、栓の働きをしているはずのゴムフロートが、まるで役になっていない様子。ネットでゴムフロートを購入して交換したところ、水の流れもピタッと止まりました。